【必見】マンション管理士の資格が役に立たないは本当か?

資格取得

現代において「マンション」は私たちの居住場所として、ごく当たり前の選択肢となっています。

そんなマンションが日本で建てられ始めた1960年代当初、それらは高級住宅としての顔を持っていましたが、1970年代頃からは段々と大衆化が進んでいきました。

現在では、高層化が進んだタワーマンションやファミリー向けの低層マンションなど、多様な進化を遂げています。

本記事では、そんなマンションのプロフェッショナルであるマンション管理士の有用性について解説していきます。

マンション管理士とは?

マンション管理士とは、マンションに関する法律(民法や不動産登記法など)についての知識や知見を持っているマンション事務の専門家です。

主な業務は、マンション所有者からの相談に応じたり、マンション維持・管理について所有者と管理組合の間に入って助言や指導を行うといったものになります。

つまり、マンション管理に関する様々な問題解決をサポートするのがマンション管理士です。

よく誤解されがちですが、マンション管理士はマンションの受付に座っているマンションの管理人さんではありません。

マンション管理士は役に立たない?

そんなマンション管理士ですが、巷では「この資格は役に立たない」「持っていてもあまり意味がない資格だ」と言われることがあります。

こういった意見は果たして的を得ているものなのでしょうか?

増え続けるマンションに住む人々

全国の世帯数に占める分譲マンションの戸数を表す「マンション化率」は、年々増加しており、今後もマンションに住む人は増加していくことが考えられます。

マンション化率の増加を示したグラフ
マンション化率の推移(出典:東京カンテイ)

また、マンションには必ず管理組合を置かなければならないという法律も存在しており、マンションの数が多くなればなるほどマンション管理士のニーズは高まっていくことが想定されます。

マンションの建て替えラッシュ

国土交通省の調べによると、今後20年で築50年を超えるマンション戸数は213.5万戸となります。

出典:国土交通省

これは、2019年時点のマンション戸数(665万戸)の3分の1にあたります。

マンションは築後50〜60年で立て直されることが多いので、今後すぐに全国的な建て替えラッシュに突入することになります。

こうしたマンションの建て替え時には、マンション所有者と管理組合とのトラブルが発生することが多くなります。

こういったトラブルを未然に防ぐために活躍するのが、専門的な知識を経験を持ったマンション管理士なのです。

マンション所有者と管理組合の間に第三者の立場として介入し、円滑にマンション管理を行うことができるマンション管理士は、これからの時代に重宝されること間違いありません。

マンション管理士の資格を効率よく活かすには?

マンション管理士として、効率よく安定した仕事を得るためには他の資格を組み合わせて取得することが望ましいとされています。

そこで、ここからはマンション管理士の資格をさらに活かすことができる資格を、いくつかピックアップして紹介していきます。

マンション管理士と宅建士

公益財団法人マンション管理センターのアンケート調査によると、マンション管理士を取得している人の約70%の人が、宅建士の資格も取得していると回答しています。

マンション管理士は、マンションの管理に関する専門知識を持つことを証明する資格ですが、宅建士は、主に不動産取引に関する知識を持つことを証明する資格です。

これらは一見すると全く別の分野に関する資格で、一緒に持つことのメリットがない様にも見えますが、お互いの資格が不動産業界全体に関する知識を補いあう関係にあります。

そのため、宅建士の資格も保持することで、不動産業界全体に詳しくなることができるため、マンション管理士のメイン業務である「マンション管理のコンサルティング」をより高いレベルで実施できるようになります。

マンション管理士と管理業務主任者

管理業務主任者は管理会社に籍を置きながらマンション管理のマネジメントをするのが主な業務です。

管理会社側に関する知識も併せ持っていれば、より説得力のあるコンサルティングを行うことが可能となり、自身のマンション管理士としての価値をさらに高めることができます。

マンション管理士と管理業務主任者は、共にマンション管理に関する資格ということもあり、試験範囲も似通っているので、取得しやすいというメリットもあります。

マンション管理士と行政書士

行政書士は、飲食店などの営業許可や、外国人のビザ申請など、役所へ提出する書類の作成代行を主な業務としています。

一見、マンション管理士とのダブルライセンスにメリットがなさそうに感じてしまいますが、実はマンション管理士を持っている人の約10%が行政書士の資格も保有しています。

マンション管理士として管理組合をサポートする立場にあるということは、必然と多くの人との繋がりが生まれます。

マンション管理士で培った人脈を活かしながら、行政書士としての仕事の幅を広げることができれば、大きな収入アップを望むことができるでしょう。

マンション管理士と消防設備士

消防設備士はその名の通り、マンションなどに必ず設置されている消防設備(消化器やスプリンクラーなど)を工事、点検、整備するための国家資格です。

マンションには消防法によって、消防設備の設置が義務付けられているので、マンション管理士と消防設備士は、かなり相性が良い資格であると言えます。

他にも、設備系の資格である「危険物取扱者」や「ボイラー技師」なども、あわせて取得していると各所からひっぱりだこのマンションのプロフェッショナルになることができるでしょう。

最後に

ここまで、マンション管理士の資格は役に立つのか?という疑問について、様々な観点から解説してきました。

日本における住宅事情やマンションをとりまく問題などから考えると、マンション所有者と管理組合の意見をとりまとめ、スムーズに問題解決を行うマンション管理士は、今後さらに需要が高まってくると考えられます。

資格の取得だけをゴールとするのではなく、本記事で紹介しているような他の資格を取得することで、マンション管理士としての価値を最大限発揮することを目指していきましょう。

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