日々技術が発達していく現代社会において、将来的には多くの仕事がAIにとって変わられたり、自動化が進んでいくことが予想されています。
また、時代の変化により世の中にある仕事のラインナップは少しながら変化していっています。
例えば、明治時代に最盛期を迎えた養蚕業の規模は、当時の200分の1まで縮小しており、数十年後には国内生産自体が消滅してしまう可能性があるほどです。

本記事では、測量士の仕事が将来的にどうなるのかということについて見ていきたいと思います。
測量士の仕事は将来的になくなる!?
普段生活している中で、測量士という職業を耳にすることはあまり多くありません。
また、測量士の仕事のうちの多くを占める公共事業の数は年々減少しており、測量業界全体の仕事量も年々減少してきています。

しかしながら、測量士の資格を持つ人自体の高齢化も進行しており、測量士の数自体も減ってきており、2020年にはピーク時の8割程度の数となっています。
そして、測量士の仕事は専門性の高い仕事で、資格を保持している人にしか行えないという特性があります。
ここまでの記載をしたことをまとめると、下記のようになります。
- 測量士の需要は減っている
- 測量士の供給も減っている
- 測量士の仕事は測量士しか行うことができない
上記から言えるのは、測量士1人あたりの仕事量はあまり変わっていないということです。
つまり、測量士の仕事がなくなることはないということです。
測量士の年収は?
厚生労働省の調査によると、測量士の平均年収は469万円とされています。
一般的なサラリーマンの平均年収が441万円なので、世間的には少なくない収入を得られるようにも思われますが、測量士は専門職かつ屋外での肉体労働があることを考えると、決して高い数字とは言えないでしょう。

ただ、一口に測量士といっても、その働き方は様々で、場合によっては平均以上の収入を得ることも夢ではありません。
ここからは測量士の働き方について、いくつか具体例を交えながら紹介していきます。
測量事務所で測量士として働く
測量事務所で働く場合、平均年収は約300万円〜450万円と言われています。
収入はそれほど高い金額を期待できませんが、資格取得のサポートをしてくれたり、実務経験がなくても採用してくれる事務所も多く存在します。
そのため、ここである程度の実務経験を積んでから、より高い収入が得られるようにキャリアアップしていくのが良いとされています。
建設コンサルタント会社の測量士として働く
建設コンサルタント会社で働く場合、平均年収は約400万円〜800万円です。
建設コンサルタントとは、主に公共インフラ工事に関する調査や設計、施工管理などを行う会社のことです。
平均より高い年収を見込むことが可能ですが、経験による実力差が大きく出たり、労働時間が長いなどの難点も合わせ持っています。
公務員の測量士として働く
測量士の中には、地方自治体の土木課や上下水道課などで公務員として働くという選択肢もあります。
この場合、自治体によって多少の差はあるものの、平均年収は約600万円程度とされています。
公務員なので事務作業なども多くなる傾向にありますが、安定した収入を得られるのは大きな強みだと言えるでしょう。
独立開業して働く
測量士として独立して開業すれば、平均年収1000万円も夢ではありません。
しかし、そのためには土地家屋調査士や行政書士など、測量と同時に行うことが多い登記業務を扱うことができる資格がほぼ必須となってきます。
これらの資格を取得することは容易ではありませんが、その努力に見合った収入は十分見込めるはずです。
安定した収入を手に入れる測量士になるためには?
ここまで、測量士の仕事がなくなることはないと解説してきましたが、公共事業の数は自治体の財政状況に左右されることもあり、国内の財政状況悪化により仕事が急減してしまう可能性もあります。
測量以外のこともできる測量士になることで、安定した収入を手に入れることが望めます。

ここからは、具体的にどうすれば安定した収入を得られる測量士になれるのかについて解説していきます。
ダブルライセンスで仕事の幅を広げる
仕事の幅を広げるという意味では、ダブルライセンスを取得するという方法が最も効果的です。
そのなかでも職業柄、測量士と相性の良い資格として挙げられるのが「土地家屋調査士」です。
測量士は基本的に公共事業における測量しかできませんが、土地家屋調査士は一般の土地や家屋の測量・登記業務を請け負うことも可能なので、仕事の幅は一気に広がります。

新たな建物の建築や土地を分割する際には、法律で不動産登記をすることが義務付けられており、それは土地家屋調査士しかできない仕事です。
最新のテクノロジーに敏感になる
様々な分野で新しいテクノロジーを活用する動きが増えていますが、測量士業界も例外ではありません。

例えばドローンを使った測量の精度は飛躍的に進化しており、災害地や人が立ち入ることが困難な山奥での測量などで大いに活躍しています。
こういった最新技術をいち早く使いこなせるように日々アンテナを張っておくことは、時代に取り残された測量士にならないための大切なポイントと言えるでしょう。
測量士補の資格はメリットがたくさん!
測量の仕事に関連した資格には、測量士と測量士補がありますが、測量士補の資格取得には隠れたメリットが存在します。

ここからは、そんな測量士補の資格について紹介をしていきます。
測量士補の資格取得におけるメリットとは?
測量士補には、測量の技術を証明することができる他に、土地家屋調査士の資格試験において一部試験が免除になるというメリットがあります。
しかも、測量士補の資格の保持によって免除となる試験の内容は、土地家屋調査士の試験において大きな部分を占めています。
測量士補の資格を取得しておくことで、土地家屋調査士の資格を簡単に取得することができるようになるのです。

先述した通り、土地家屋調査士も独占業務があるため、たとえ測量士の仕事が少なくなったとしても生計を立てられます。
測量士補は資格取得の難易度が低い
測量士補は、合格率が高く資格取得がしやすいという特徴もあります。
測量士補の合格率は、同じ測量に関する資格である測量士に比べると非常に高いということが見て取れます。
| 測量士補の合格率 | 測量士の合格率 | |
| 平成27年 | 28.0% | 11.5% |
| 平成28年 | 35.9% | 10.4% |
| 平成29年 | 47.3% | 11.7% |
| 平成30年 | 33.6% | 14.8% |
| 令和元年 | 35.8% | 8.3% |
また、受験者数も多いので、市販のテキストやスクール講座、通信講座が充実しており、対策も比較的取りやすいと言えます。
最後に
ここまで測量士の仕事は将来なくなるのかという疑問について、詳しく解説してきました。

基本的に測量士の仕事がなくなることはあまり考えられないですが、資格の取得=将来にわたる安定した収入の確保ではありません。
本記事で触れているようなスキルを手にすることで、不況の中でもしっかりと生き抜くことができるような備えを行いましょう。


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